業務システムの開発ドキュメント標準化 第2回:機能一覧表とI/O関連図
機能一覧は各工程で活用される |
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図2のように、見積範囲を明確化する「機能別見積一覧表」が作成済みであればそれをもとに作成しますが、ファンクションポイント法などのように機能別ではなく本数換算で見積を行った場合は、契約時に請負範囲確定のために作成します。
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I/O関連図の記述方法 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
I/O関連図では、下記のように中央に処理(本例では受注入力)、左側にI/Oを起動するためのインターフェース(画面など)を記述します。処理プログラムがアクセスするテーブルは、アクセス内容により上部(参照のみ)、右部(入出力)、下部(出力のみ)に配置します。 図4:I/O関連図の記述方法
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CRUD表とは表3のようなものです。CRUDとはCreate/Read/Update/Deleteの略で、SQLで言えばInsert/Select/Update/Deleteに相当します。私はこちらの方がわかりやすいので、CRUDの代わりにSIUDを使うようにしています。 |
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表3:CRUD表 |
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処理の記述に関しては、例えば「受注入力」という機能は、画面処理だけでなく「価格取得BL」「受注データ参照BL」「受注データ更新BL」…など、さまざまなBL(ビジネスロジック)やストアドプロシージャなどから構成されます。 I/O関連図では、そのようなクラス単位の構成を記述するのではなく、それらを総括した「受注入力」という"機能"を処理として位置づけます。そして、基本仕様書は、この"機能"単位に記述されるのです。なお、"機能"の中のクラス関連については詳細設計書の中で記述します。 |
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まとめ | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
今回は、スコープマネジメントにおける重要なドキュメント「機能一覧表」について説明しました。また、アプリケーション個別に作成される「基本設計書」の中から、処理(機能)と外部ソース(テーブル)との入出力関連を図で表す「I/O関連図」を紹介しました。次回は、残りのコンテンツを説明して「基本設計書」の標準ドキュメントを完成させたいと思います。 |